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京都市循環型社会推進基本計画(案)についての意見

2021年1月12日

 

京都市循環型社会推進基本計画(案)についての意見

 

蛍光管リサイクル協会

代表理事 原  強

 

1 計画(案)全体について

・現行計画にもとづく取組みの到達点を明確にしたうえで、これからのさまざまな課題を「3つの基本的な方向性及び12の重点施策」として適切に整理しており、基本的に評価できる。

・「ごみ処理施設の整備・運営」についての計画が示されているのも適切である。

・「食品ロス削減推進計画」についても基本的に適切なものといえる。

 

2 これまでの取組みに関わって

・「現行計画」が示した「ごみ半減化」の取組みについては、当初、「掛け声」だけに終わり、目標達成できるのか、心配されたが、ほぼ目標が達成された。この成果はとても意義のあることである。この際、目標達成の「力」になったのが何であったのかを掘り下げ、その教訓を引き出し、共有できるようにしていただきたい。

・各種「目標値」の達成状況に関わって、「指標によっては、算出方法や調査方法等の推計上の問題から正確な実態把握や効果検証が困難な指標もある」としている。乾電池、蛍光管の「目標値の達成状況」などはその部類に入るのかもしれないが、乾電池、蛍光管について、できればどのような数値的な根拠の下に達成状況が掲げられたのか、示していただきたい。

 

3 これからの取組みについて

・食品ロス削減について「全国をリードする」とされているが、どこが全国にない、京都ならではの取組みになるのか、明示してもらいたい。「掛け声」倒れにならないように、取組み内容を可能な限り明確にし、関係者が共有できるものにしていただきたい。

・「観光(おもてなし)とごみ対策の調和」に関して、コロナ禍からの回復時における京都の観光客受入れのイメージや目標を明確にしていただきたい。その際、観光客や関連事業者がどのような役割をになうべきなのか明確にしていただきたい。

・「質の高い資源循環に向けた分別・リサイクル」に関して、「市民にとって利便性の高い分別回収体制の構築」が課題とされている。具体的にどんなイメージをもっておられるのか。この間、「家庭からでるやっかいなごみ」の分別回収・適正処理に取り組んできた経験からすると対面で受入れてもらう「拠点回収」の重要性を強く感じている。移動式拠点回収の充実とともに、「上京リサイクルステーション」のような回収拠点を「ごみ教育」の拠点として位置付け、市内各所に設置してもらうことができないか。また、その運営については、市民団体などとの協働ということも検討してもらうとよいのではないか。製品プラスチックの回収や発火事故の原因になっているリチウムイオン電池の回収なども、このような取組みのなかで推進できないだろうか。

・自然災害が多発する中で「災害廃棄物」対策は緊急の課題である。京都市での対策を充実させるのとともに、京都府などと連携して広域での対策・体制づくりをすすめていただきたい。

・今回、「脱炭素に関する目標」が掲げられたことは適切なことである。「目標」算定の根拠をできるだけわかりやすく示していただきたい。また、地球温暖化対策の部局との連携を強め、取組みを推進していただくことを期待したい。

 

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